回復期リハビリテーション病棟退院後1か月でADLは低下する

平成29年7月21日に行われた入院医療等の調査・評価分科会にて地域包括ケア病棟および回復期リハビリテーション病棟の議論が行われた。

回復期リハビリテーション病棟では以下の問題点が議論の中心となった。

1)全病棟機能の中で回復期リハビリテーション病棟は7:1急性期に次いで日当点が高いこと
2)自立した高齢者が入院患者全体の20%を占めること
3)入院基本料3の病棟において在宅復帰率は極めて低いケースが散見すること
4)入院基本料1が2と3と比較して在院日数が長いこと
5)回復期リハビリテーション病棟退院後1か月でADLが低下すること

いずれにしても回復期リハビリテーション病棟に対する風向きはさらに厳しいものになると想像される。

今回は「回復期リハビリテーション病棟退院後1か月でADLが低下すること」について取り上げてみたい。

FIM運動項目の合計点数が
退院時 平均75.1点
退院1か月後 平均73.5点
であり、僅か1.6点のマイナスが認められる。

特に、整容・清拭・更衣動作・階段昇降で有意に低下する傾向が認められている。

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入院医療等の調査・評価分科会資料(平成29年7月21日)

 

たかが、1.6点、されど、1.6点と中医協は判断していると考えられる。

実は、介護給付分科会にて「通所リハビリテーションと訪問リハビリテーションスタッフの入院患者への事前訪問と早期利用」が検討されている。

次期同時改定では回復期リハビリテーション病棟の退院直後からの通所リハビリテーションと訪問リハビリテーションの利用が推進される可能性がある。

退院後1.6点のADLの低下は、在宅における大きなADL低下の前兆であり、その低下を防止することが介護度の悪化を防ぐという論理が展開されると予想される。

回復期リハビリテーション病棟の役割は、入院患者のFIMの利得だけでなく、退院後のマネジメントにもシフトしている。

2015年度介護報酬改定では、活動・参加への評価が顕著であったが、2018年度の同時改定では、要介護度の改善に視点が置かれていることから、回復期リハビリテーション病棟の退院後マネジメントに白羽の矢が立っている。