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地域包括ケアシステムはセラピストの専門性と汎用性を求めている

地域包括ケアシステムの概念が提唱されてから、10年以上の月日がたった。

地域包括ケアシステムを実現するためには、多くのハードルがあり、日本社会はそのハードルを乗り越えられていない。

社会保障費を圧縮するためには、より少ないサービスでより効果を出すという究極の取り組みが必要である。

そのため、セラピストには次のような視点が求められている。

一つは専門性である。

より少ないサービスで効果を出すためには、一回当たりのリハビリテーションの効果を最大限に高める必要がある。

20分一単位でのリハビリテーション
患者や家族への指導
多職種との連携
などの場面で質の高いサービスが求められる

したがって、理学療法、作業療法、言語聴覚療法の高い専門性が必要となってくる。

専門性が低ければ、アセスメントに時間がかかったり、試行錯誤しながらリハビリテーションが進むため、時間当たりのサービスの質は低下してしまう。
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もう一つは汎用性である。

サービスの提供時間が短くなるのはセラピストだけではない、看護師も介護職も利用者に関わる時間が短くなってくる。

したがって、看護師や介護職の業務を支援する関りが理学療法士・作業療法士・言語聴覚士に求められる。

生活状況、褥瘡、服薬、水分摂取、排泄、認知面、バイタルサインなどのアセスメントなどがそれにあたる。

理学療法士だから理学療法しかしない

作業療法士だから作業療法しかしない

言語聴覚士だから言語聴覚療法しかしない

ということは、地域包括ケアシステムでは求められていない。

地域包括ケアシステムが道半ばなのは、サービスに関わる人たちの職業アイデンティの変更に時間がかかることが一因である。

地域包括ケアシステムの中で働いていくセラピストは、専門性と汎用性をどのように高めていくかを考える必要がある。