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理学療法・作業療法・言語聴覚療法を融和させる視点と技術が必要になる時代

理学療法士は理学療法を行う。
作業療法士は作業療法を行う。
言語聴覚士は言語聴覚療法を行う。

こんな当たり前が、当たり前ではなくなる時代に突入している。

地域包括ケアシステムが推進される現代では、医療・介護サービスの効率性・高生産性が強く求められている。

早期の在宅復帰
少ないリハビリテーション資源による在宅生活の維持・向上
疾患別リハビリテーションの期間厳守
多職種連携が評価される加算の導入

などの事象は、医療・介護サービスの効率性・高生産性が求められている代表的なものである。

患者や利用者が早期に在宅復帰をする、限られた期間で心身機能を回復する、限られた介入で在宅生活を維持するためには、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は自らの専門分野のみの提供のみならず、他分野への介入や結果を意識することが大切である。

例えば、週2回の理学療法士による訪問リハビリテーションが行われているとする。最初は、歩行能力が低下していたので、歩行に関してアプローチをしていたが、数か月たつと、家族より「摂食嚥下」に関する相談を受けたとしよう。

このような場合、「それは専門分野ではないのでわかりません」「言語聴覚士の訪問リハビリをケアマネに相談してみましょうか」と言っている理学療法士は多いのではないだろうか。

果たして、この対応に家族は納得するだろうか?

なぜ、この理学療法士は摂食嚥下のことに関してアドバイスをしてくれない?
利用限度額があるため、訪問リハビリは追加できないのに!!
と家族は憤りを感じているかもしれない。

理学療法士であっても、摂食嚥下の基本的な評価や介入のスキルは身に付けることは可能であるし、また、嚥下を改善させるための姿勢調整や頸部のアライメントはむしろ理学療法の範疇である。

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また、昨今は認知症や精神疾患を有する利用者へのリハビリテーションも急増している。

このような利用者には理学療法によるアプローチだけでは、改善が得られないことも多い。

作業療法や認知症ケアなどにより、認知症や精神疾患などの症状が落ち着くことでADLが改善することも多い。

つまり、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は他分野との融合を視野に入れた視点と技術を持ち合わせなければ、これからの地域包括ケアシステムの時代には生き残れない人材になる可能性が高い。

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は名称独占であり、業務独占ではない。

ゆえに、他分野との融合は法的にも全く問題はない。

したがって、他分野との融合は、個々のセラピストの意思次第である。