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理学療法士・作業療法士・言語聴覚士 需給調査  四病院団体協議会の報告を読み取る

医療従事者の需給に関する検討会 第2回 理学療法士・作業療法士需給分科会が2016年8月5日に開催された。

この会議では、四病院団体協議会が行った「理学療法士・作業療法士・言語聴覚士需給調査」についての報告が行われた。

詳細は http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000132674.html (厚生労働省ホームページ)を参照されたい。

報告の内容をまとめると概ね以下の内容となる。
1)2025年までに、PT・OT・STの増員を予定している施設と増員予定が未定の施設が同等程度の数であること
2)理学療法士より、作業療法士、言語聴覚士の採用が難しいこと
3)10-25%の施設がPT・OT・STの質が低下していると回答した

本調査では、2025年までにPT・OT・STの雇用を増やす理由についても調査をしている(下図)。

増加させていく理由は概ね以下に要約される。
病床数が増えないため
診療報酬が引き下げられているため
DPCでリハビリテーションは出来高のため
提供単位数が不十分なため
訪問に力を入れるため
治療効果を上げるため
高齢者が増えているため
在宅復帰機能の強化のため
などに要約される。

赤い字で示した部分は、収益の確保が主な理由であり
青い字で示した部分は、利用者サービスの質の向上が主な理由である。

もちろん、収益の確保を利用者サービスの質の向上は、経営の両輪であり、両方とも必要な要素である。

ただし、赤い字で示した部分を理由に、PT・OT・STの雇用を推進する医療機関や介護事業所は、非常に質の悪いリハビリテーションを提供している傾向が強い。

実際、リハビリテーションサービスの質が、「社会悪」といってよいレベルの医療機関も多数存在する。

医療保険や介護保険という社会保険料や税金を使って、リハビリテーションを提供する以上、質の担保は最優先課題である。

2025年問題は、後期高齢者の爆発的な増加への対応という問題が表立っているが、実はリハビリテーションの質の向上という問題も同時に顕在化させていく。

PT・OT・STが増えることにより、業界としては「数の力」を持つことになる。

しかし、リハビリテーションの質を落とすようなことをすれば、自らの首を絞めることになる。

リハビリテーションの質の向上は、PT・OT・STの職域を守る生命線であることを自覚しなければならない。

12252016年8月5日
医療従事者の需給に関する検討会 第2回 理学療法士・作業療法士需給分科会 資料