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2015年12月25日中央社会保険医療協議会 総会におけるリハビリテーション関連協議 その3(支払い側意見)

2015年12月25日に開催された中央社会保険医療協議会 総会にて、2016年度診療報酬改定に関する意見交換が行われた。この日は支払い側の委員より、本改定における意見が提示された。リハビリテーションに関する意見が数多く出ており、PT・OT・ST未来ミッションではその内容について掲載をしていく。

今回は、ADL維持向上等体制加算、医療機関外の訓練に関する意見を掲載する。

リハビリテーションに関する支払い側の意見
(1)ADL維持向上等体制加算について
ADL維持向上等体制加算については、急性期における入院時のADLの維持・回復等の質を求める点は維持しつつ、機能の低下を招かない水準での要件の見直しが求められる

PT・OT・ST未来ミッションの解説
ADL維持向上等体制加算は、2014年度改定で急性期病棟へのセラピストの配置が認められるという画期的なものであった。しかし、本加算を算定している急性期病院の割合は非常に低い。原因として、加算の点数の低さ、病棟におけるセラピスト業務やその運用の難しさなどが考えられる。そのため、本加算をとりやすくするための施策として、加算点数の増加や取り組み内容の簡素化などが考えられている。疾患別リハビリの単位でリハビリテーションを提供するだけでなく、病棟マネジメントでリハビリテーションを提供するというパラダイムシフトのためには本加算は重要であり、今後より強化されていく方向性である。

(2)医療機関外の訓練について
「社会復帰が目的の訓練は、むしろ介護でカバーする分野であり疾患別リハビリを医療機関外で実施する訓練まで拡大すべきではない」との意見が出た。

PT・OT・ST未来ミッションの解説
2015年度介護報酬改定のリハビリテーション分野では活動と参加が注目された。生活や仕事の実動作の訓練を報酬上、評価する流れが進んでいる。そのため、医療保険分野においても、活動と参加を視野に入れたリハビリテーションとして、屋外訓練の導入が検討されている。
交通機関の利用、買い物や家事動作などの訓練を医療機関外で行った場合に評価する方向性となっている。しかし、介護保険と医療保険のすみわけが不明瞭になることや医療保険での屋外訓練の乱用が懸念されることから、支払い側より懐疑的な意見が出ていると推測される。