PT・OT・STの転職は当たり前の時代 どう生きる?

PT・OT・STの転職3回以上が当たり前になっています。

実は転職の度に給与や福利厚生等の条件面を向上できる人は3割程度で残りの7割は同じ条件以下になります。

誰だって、転職の度に給料が下がるのは嫌です。

PT・OT・STはどのような視点で転職に備えれば良いのでしょうか?

投稿者
高木綾一
株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士
修士(学術)
関西医療大学保健医療学部 助教
関西学院大学大学院 経営戦略研究科

 

 

転職時に試されるPT・OT・STの市場価値

PTは過剰供給は必至である。

PTが増えるためPT vs OT・STの様相となってきた市場。

このような状況になれば、医療機関や介護事業所はPT・OT・STという「有資格者」が欲しいのではなく、「具体的に何かができる人」を求めるようになる。

つまり、PTの過剰供給により、セラピスト業界の労働市場は人材価値に訴求ポイントがシフトしている。

転職時の面接では、あなたの価値に関する質問が多くなる。

下図のように、転職時の面接でアピールするポイントがないセラピストは苦境に立たせられる。

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(無断転載禁止)

このような状況にならないための方法として、現時点で職務経歴書を書いてみるとよい。

職務経歴書に溢れんばかり書くことがあるセラピストは、転職時の面接を乗り越える可能性高い。

しかし、現時点で記載内容が乏しい人は、一つでも多くの経験や取り組みを書けるように努力をするべきだ。

PT・OT・STの転職は当たり前のこの時代では、自分の価値向上にこだわることが重要だ。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
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イラスト提供
福山真樹
理学療法士×イラストレーター

医療・介護等の現場を、医療職種の胸の内まで分かりやすくイラストで伝える。
臨床で勤務する理学療法士だからこそ描ける作品を医療関係者等へ提供し、書籍・学会・福祉機器紹介PV等、様々な場面で用いられている。
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既定路線の先には輝かしい未来は築けないセラピスト業界

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の業界は大きなパラダイムシフトを迎えている。

医療から介護への流れ
そして、自費リハビリテーションや自費ヘルスケアという新しい分野の誕生
また、近い将来、発展するAI、ロボット、ITを用いたリハビリテーション関連サービス

これらの時代の変化は、セラピストの働き方へ大きな変革を与える。

しかし、残念ながらセラピストの働き方に対する教育は不十分ではない。

養成校では従前どおりの医療モデルを中心とした教育が行われ、医療機関では一日18単位を算定することに重きが置かれている。

また、職場で新しい取り組みをしている人は「変わっている人」と思われる風潮がある。

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セラピストの働き方が変わる風土の醸成には程遠いと言ってよい。

しかし、残念ながら今のまま何もせず働いていると、大きな時代の変化が生じたときに自分の知識や技術がその時代には使えないものとなり、自身の仕事人生が暗転する可能性が高くなる。

既定路線の上を歩けば歩くほど、綱渡りとなるのが今の日本の社会情勢である。

今のセラピストに最も必要なのは危機感である。

危機感はあらゆる行動の源泉になる。

危機感への感度が低いことはこれからの時代は致命傷になる。

あなたの危機感はどれほどであるか?

今、改めて考えてみてほしい。

執筆者
高木綾一
セミナー講師
株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士
修士(学術)
関西医療大学保健医療学部 助教
関西学院大学大学院 経営戦略研究科

セラピスト主導による保険外サービスが少ない事による弊害

診療報酬と介護報酬の単価の頭打ちにより医療法人や介護事業所の売上は頭打ちになっている。

そのため、多角化による事業拡大を模索する医療法人や介護事業所が増えている。

保険外ビジネスとは文字通り、医療保険、介護保険を用いないサービスである。

現在、散見される保険外サービスは以下のようなものがある。

地域のコミュティーカフェ
トレーニングジム
カルチャースクール
家事代行会社
配食サービス
自費リハビリテーション

これらの事業をイチから始める場合もあるが、近年はフランチャイズへ加盟をすることが増えている。

フランチャイズを利用すれば、コストはかかるが経営ノウハウが手に入り、事業リスクを低減化させることができる。

様々なフランチャイズも増えているため、医療機関などの起業が保険外ビジネスに参入することが珍しくない時代になっている。

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しかし、残念ながら、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の保険外サービスへの参入はいまだ一般的なことではない。

残念ながら、企業主導で保険外サービス行われており、セラピストの起業による保険外サービスは圧倒的に少ない。

この原因は、セラピストの資本力が少ないなどが挙げられるが、基本的にはセラピストの起業家精神が乏しいことが根本原因だと考えられる。

リハビリテーションによる保険外事業が企業主導で進めば、結局、企業に雇われるセラピストが増えるだけである。

それでは、セラピストの考えるリハビリテーションの実現は厳しいだろう。

セラピストが真に社会に貢献するためには、セラピスト自身による保険外サービスの実現が欠かせない。

 

執筆者
高木綾一
セミナー講師
株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
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関西学院大学大学院 経営戦略研究科

PT・OT・STの働き方改革に影響 働き方改革関連法案が成立

働き方改革関連法案が2018年6月29日に国会にて可決された。

ポイントは以下の通りである。

残上時間の上限は原則月45時間かつ年360時間とし、繁忙期であっても月100時間未満、年720時間となる。

同じ職務に当たる正社員と非正規社員の同一労働・同一賃金とする。

高収入の専門職(研究職・コンサルタント)は労働時間制限規制や残業代支払いの対象とならない「高度プロフェッショナル制度」が創設される。

 

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なお、医師については2024年4月から残上時間の規制が適応される予定である。

働き方改革関連法案によって、セラピストには以下の問題が生じると考えられる。

安易な残業が許されなくなり、通常業務内で仕事が終了する効率性が求めらえる。

そのため、作業効率の悪いセラピストにとってはより厳しい就労環境になる可能性が高まる。

また、作業効率を上げるためにカンファレンスや多職種連携などの時間が短縮される可能性がある。

あってはならないことだが、リハビリテーションの単位数の不正取得などが生じる可能性もある。

したがって、医療法人や介護事業所の高いマネジメント力が今以上に求められることになる。

働き方改革はイコール生産性改革、組織改革であり、単なる残業時間の短縮と捉えてはならない。

執筆者
高木綾一
セミナー講師
株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
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認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
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関西医療大学保健医療学部 助教
関西学院大学大学院 経営戦略研究科

セラピストの職域拡大の視点 ミクロ・メゾ・マクロな働き方

セラピストの職域拡大は、セラピストにとって最重要課題の一つである。

しかし、職域拡大には様々なハードルがあり容易ではない。

ハードルの一つは、セラピストの働き方の選択肢の狭さである。

殆どのセラピストは、医療機関や介護事業所に所属し、利用者に対してサービスを提供している。

所謂、利用者に向き合いながら仕事をするスタイルである。

この働き方は「ミクロ」な働き方に分類される。

実は、働き方には「ミクロ」「メゾ」「マクロ」が存在する(下図)。

ミクロ
利用者に対して一対一で向き合いながら、利用者が持つ課題を解決するための支援を行う
例 一対一の臨床やカウンセリング

メゾ
中小規模の組織を管理して、その組織が持つ課題を解決するための支援を行う
例 通所リハビリテーションの管理・急性期病棟のリハビリテーション部門の管理

マクロ
社会や地域に向き合い、社会や地域が持つ課題を解決するための支援を行う
例 地域全体の認知症対策・リハビリテーションインフラの拡大

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「ミクロ」→「メゾ」→「マクロ」の働き方をすればするほど、社会的なインパクトが大きく報酬も大きい。

しかし、「ミクロ」と違い、「メゾ」・「マクロ」ではマネジメントの技術や国の規制の遵守などが求められる。

特に、「マクロ」ではグレーゾーンも多く、ビジネスモデルの構築が難しい。

そのため、「マクロ」で働くためのセラピストへの支援は圧倒的に少ない。

その結果、セラピストの職域が拡大しないと言う悪循環に陥っている。

セラピストの職域拡大のためには、「ミクロ」だけではなく、「メゾ」、「マクロ」という働き方が存在することを認識することが重要である。

執筆者
高木綾一
セミナー講師
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国家資格キャリアコンサルタント
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医療・介護コンサルタント
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関西医療大学保健医療学部 助教
関西学院大学大学院 経営戦略研究科

セラピストも学び直しが必要な時代

セラピストの過剰供給
社会保障費の圧縮
医療機関や介護事業所の飽和
などにより、セラピストの労働市場はどんどん厳しくなっている。

そのため、セラピストには労働市場を生き抜くだけの知性や能力が必要となっている。

現在、政府は社会人の学びなおしに関する支援を強化する方向性である。

そもそも日本人は、一度、社会人になると専門学校や大学などの教育機関で「学び直し」を受ける習慣がない(図1)。

「学び直し」が習慣化されていないのには次のような理由が考えられる。

終身雇用の神話を信じている人が多い
国家資格取得者は永遠に雇用があると信じている
好きなことを仕事にしていくと言うマインドが少ない
我慢して仕事をすることを美徳と考えている

これらの理由から、あえて違う世界に飛び出して勉強をするインセンティブが作用しないと考えられる。

学び直し図1 2018年7月30日 日本経済新聞より抜粋

しかし、

既に終身雇用制は崩壊している

国家資格取得者も余りつつある

我慢して仕事をしていると鬱になる

などが今の現実である。

よって、セラピストの学び直しの必要性は高まる。

大学院でより専門性を高める勉強を行う
専門学校で他の医療資格を取得する
社会福祉士や臨床心理士など関連する資格と取得する
財務会計やマネジメントに関する学びを深める
などは、現実的な学び直しの選択肢になる。

日本人の働き方改革は、学び方改革かもしれない。

どんどん新しい自分になるために、どんどん学びを深めていく。

そんな時代に突入している。

 

執筆者
高木綾一
セミナー講師
株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士
修士(学術)
関西医療大学保健医療学部 助教
関西学院大学大学院 経営戦略研究科

 

 

信頼資産と言う武器のないセラピストは永遠に多職種連携はできない

「信頼資産」
信頼を積み上げることにより形成される資産

「不信負債」
信頼を失い続けることで経営される負債

この二つの要素は、多職種連携に大きな影響を与える。

多職種連携では、「他の職種に何かをお願いすること」が多い。

家族の方に患者の自主トレーニングの付き添いをお願いする
訪問ヘルパーの方に利用者の座位保持への誘導をお願いする
看護師の方にポジショニングをお願いする
など他者への依頼は多職種連携では必須である。

依頼をされた側が、依頼された事項を実行するか否かは、依頼元のに対する信頼資産に依存する。

簡単に言えば
信頼している人からの依頼には対応する
不信を持っている相手からの依頼は対応しない
ということである。

ホランダーは信頼を積み重ねることで信頼資産が形成し、相手へのリーダーシップが作用するという信頼蓄積理論を提唱している。

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地域包括ケアシステムが推進される世の中では、理学療法、作業療法、言語聴覚療法の技術に長けているだけでは、十分なリハビリテーションの効果が得られない。

なぜならば、リハビリテーション専門職が関わるサービス提供時間はどんどん短くなっていくからである。

したがって、セラピストは専門的知識を磨くと共に、多職種連携の源泉となる他職種に対する信頼資産を形成することが重要である。

どれだけ理学療法、作業療法、言語聴覚療法ができても
挨拶
電話対応
書類作成
接遇
説明
などを適切にできないセラピストは地域包括ケアシステムの時代は不要となる。

 

執筆者
高木綾一
セミナー講師
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起業という働き方その5 圧倒的な強みーコアコンピタンスに拘れ

成功している起業家は、コアコンピタンスを持っていることが多い。

コアコンピタンスは他者をしのぐ圧倒的な強みのことである。

コアコンピタンスは次の条件を満たすものである。

模倣可能性
技術や特性が他者に簡単に真似できるものであるか?
模倣可能性が低いほうが、ライバルを少なくすることができるため大きな競争優位性を得ることができる。

移動可能性
一つの分野だけではなく、多くの分野に応用ができ、幅広く活用できるものか?
移動可能性が高いほど、汎用性があるになり市場が広がる。

代替可能性
その強みが簡単に他の方法で置き換える事の出来ない唯一無二の存在であるか?
代替可能性が高いほど、独占的なシェアを獲得することができる。

希少性
その技術や特性が珍しいものであり、希少価値が存在するか?
希少性が高ければ市場において圧倒的な競争優位性を持つことが可能である。

耐久性
その強みが長期に渡って競争優位性を維持する事が出来るかどうか?
耐久度が高いほど、長期間にわたり競争優位性を担保できる。

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例えば、リハビリテーションの分野では次のようなコアコンピタンスが考えられる。

動作分析と家屋評価に長けた理学療法士
糖尿病や心不全などの内科疾患とフットケアに長けた理学療法士
シーティングと嚥下に長けた言語聴覚士
ADL評価と福祉用具に長けた作業療法士

これらはコアコンピタンスのいくつかの要件を満たしている。

少なくとも
一日18単位がんばれます!
訪問リハビリ6件回ります!
整形外科が好きです!
などは、コアコンピタンスにはなりえない。

起業をする場合は、ぜひとも、コアコンピタンスに意識を向けてほしい。

 

執筆者
高木綾一
セミナー講師
株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
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認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士
修士(学術)
関西医療大学保健医療学部 助教
関西学院大学大学院 経営戦略研究科

 

 

起業という働き方その4 どういう事業をおこすか どう決める?

起業をする場合、まず悩むのはどのような事業を起こすのか?ということである。

事業内容を考える場合に、まず、最初に考えるべきことは「事業ドメイン」である。

日本語では、「事業の範囲」となる。

事業ドメインでは次の3つの内容について検討しなければならない。

提供をしたい人=顧客軸

何を提供したいか=機能軸

どうやって提供するか=製品・技術軸

簡単に言えば、誰に何をどうやって?

例えば、健康増進サービスにおける事業ドメインは次のようなものになる。

提供をしたい人=虚弱高齢者あるいは健康増進志向のある高齢者

何を提供したいか=運動、食事、ライフスタイルなどの指導や地域コミュニティーの紹介や仲介

どうやって提供するか=ご自宅に健康増進分野に長けたセラピストが訪問することやSNSを利用して提供する

事業ドメイン

事業ドメインの概念図

事業ドメインを明確に定めることで、経営資源の非効率化や事業に関係の薄い分野への進出の抑止が可能となります。

事業ドメインが明確に定めることができなければ、本業が曖昧になります。

自社の経営資源や経営者の意識を本業に傾注させるために事業ドメインを定めることが重要です。

 

執筆者
高木綾一
セミナー講師
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