2018年度診療報酬・介護報酬改定のトレンドを捉えてPT・OT・STの働き方を変えよう

2018年度診療報酬・介護報酬改定が近づいている。

入院医療と在宅医療におけるリハビリテーションの連携
介護保険リハビリテーションにおける通所リハビリと通所介護の役割分担
急性期病棟におけるチーム医療
在宅療養患者の活動・参加
中重度者へのアプローチ
リハビリテーション領域の拡大
などの改定が行われる予定である。

1965年にPT・OTに関する法律ができ、50年以上の歳月が流れた。

一つの仕事が100年間存在することは歴史的に難しく、PTとOTも歴史の転換点に差し掛かっていると言える。

また、STも1997年に法律ができ、20年が経過した。

STの認知度が上がるにつれて社会的責任が増しており、STの存在価値も今後より問われる時代になっている。

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診療報酬・介護報酬改定は、端的に言うと「保険点数の取得作業」を示しているが、その中身は「セラピストの働き方改革」である。

「このような技術を提供すれば、これぐらいのお金を支払いますよ」という技術に対する対価を示しているのが診療報酬・介護報酬改定である。

セラピストの技術は、近年、非常に幅が広くなっている。

学術的研究が進んでいること、リハビリテーションの対象が増えていること、地域包括ケアシステムにおいて求められる内容が増えていることなどにより、リハビリテーションの可能性は際限なく広がっている。

選択肢は多ければ多いほど、明確な意思決定をしなければ、行動の選択は難しい。

今の時代に働くセラピストは、自分がどの領域、マーケットで働くかを明確に意思決定を行う能力が求められていると言える。

2018年度診療報酬・介護報酬改定を十分に見据えて、働き方の改革を進めていくことをお勧めする。

PT・OT・ST協会の要望から見る新しい働き方

平成29年9月6日水曜日に開催された第146回社会保障審議会介護給付費分科会にて日本理学療法士協会、日本作業療法士協会、日本言語聴覚士協会より次期改定に向けて要望が提案された。

厚生労働省は各団体の要望を聞いたうえで、国策として有用なものと判断すれば診療報酬・介護報酬改定に反映をさせていく。

したがって、各団体からどのような要望が出ているのかを先取りすることは、自身のキャリア開発を優位に進めていく上で重要である。

たとえ、各団体の要望が診療報酬や介護報酬に反映されなくても、要望されている内容の働き方が医療や介護の現場では求められていると言える。

第146回社会保障審議会介護給付費分科会では、図1に示すような理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の関りが示唆された。

要約すれば
予防的対応
回復から社会参加対応
重度化防止対応
QOL改善対応
と言えるだろう。

PT OT STの関わり方

図1 PT・OT・STの状態像に応じた関り

 

また、理学療法士協会は図2に示す内容を厚生労働省に提案している。

訪問看護ステーションに所属する理学療法士等による介護予防・日常生活支援総合事業への助言等の活動を提案している。

今後、要支援・要介護者のリハビリテーションは介護予防・日常生活支援総合事業に移行していく可能性が高い。

しかし、この事業には専門職の関りが少なく効果的な運営が危惧されていることから、訪問看護ステーションなどの専門職による関りは今後必要とされる可能性は高い。

訪問看護ステーションにおけるリハビリテーションの在り方も今後議論されていく可能性も高く、今回の日本理学療法士協会の提案は議論へ一石を投じるものである。

訪問看護の活かし方

図2 訪問看護ステーションの総合事業への関り

日本作業療法士協会は図3に示すような内容を要望している。

中重度者に対する車椅子シーティングや環境調整に対する評価を求めている。

在宅復帰や施設看取りの推進により、中重度者への対応は大きな課題である。

そのため、車椅子シーティング・ポジショニング・トランスファーの重要性が高まるばかりである。

中重度者対応に関しては理学療法士による呼吸・循環機能へのアプローチだけでなく、作業療法士の環境調整も極めて重要である。

重症者対応

図3 中重度者への対応

 

必要とされる技術は時代と共に変遷する。

後期高齢者が急激に増加する2025年まで後8年。

リハビリテーション専門職のイノベーションが求められている。

 

地域医療構想の議論が本格化!
介護分野の医療・重度化対応が進むとPT・OT・STの働き方は大きく変わる!

地域医療構想の議論が進んでいる。

地域医療構想とは
医療介護総合確保推進法(2014年)により都道府県に策定が義務化されたもので切れ目のない医療・介護サービスの体制を築く目的で、地域ごとの将来の医療需要と病床の必要量を推計し、病床数を適正化していく構想
である。

2017年度末に向けて、二次医療圏ごとの必要病床数を定めていくことになる(下図)。

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厚生労働省資料 地域医療構想の進め方

地域医療構想の中心的な議論は
急性期病床の削減

慢性期医療の在宅医療・介護保険への移行である。

端的に言うと、日本は人口減少社会であり、高度な急性期が必要な患者が減るため不要な急性期病床が増え、在宅医療や介護保険での対応が可能な患者が増えるということである。

「急性期病床や慢性期病床を減らして、在宅医療や介護保険の利用者を増やす」と言うのは、簡単であるが、現場で働く医療・介護職にとっては一筋縄ではいかない問題である。

なぜならば、在宅医療や介護の現場に医療的対応や重度化対応ができるスタッフがいなければ、この話は成立しないからである。

しかし、在宅医療や介護の現場の医療的対応・重度化対応は遅れている。

医師・看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・介護福祉士の在宅医療や介護における教育は圧倒的に不足している。

リハビリテーション分野で言えば
フィジカルアセスメント
在宅で回復を促すプログラム
動作分析
福祉用具
車椅子シーティング
呼吸・循環
薬剤
移動介助
ポジショニング
ターミナルケア
などは教育が遅れている分野である。

地域医療構想は、病床のコントロールを通じて市場で働く医療・介護従事者の新たな働き方を強く要求していると言える。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士と言う資格を振りかざしても何の意味もない時代が足をと立てて近づいていると言える。

軽度者向けリハ技術と中重度者向けリハ技術が市場で武器になる時代

2018年度介護報酬改定に向けて慌ただしくなっている。

特に、自立支援介護や要介護度改善に対するインセンティブ支給に関する議論が活況しており、今後の行く末が注目される。

自立支援介護に関しては、様々な問題点が指摘されており(下図)どのような制度になるかは不透明である。

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しかし、今後、軽度者向けのサービス・中重度者向けのサービスという2つの類型が洗練されていくことは間違いないだろう。

2015年度改定にて通所リハビリテーションに導入されたリハビリテーションマネジメント加算Ⅱや生活行為向上リハビリテーション実施加算のような軽度者向けの加算や通所リハビリテーション、通所介護に導入された中重度者加算のような中重度者向けの加算が新設されており、軽度者向け・中重度者向けサービスに対するインセンティブ加算は2018年度も強化されるだろう。

したがって、セラピストのリハビリテーション技術も加算内容に対応できるものが望ましい。

軽度者と中重度者では求められるリハビリテーション技術の内容は大きく異なる。

現状、セラピストは卒前・卒後において軽度者向けリハビリテーションの技術を多く学んでおり、中重度者向けリハビリテーション技術を学ぶ機会は圧倒的に少ない。

車椅子シーティング・ポジショニング・住宅改修・摂食嚥下・呼吸循環・拘縮予防・認知症などのリハビリテーション技術が今後益々注目されるだろう。

また、軽度者向け支援も、要介護度の改善や生活機能の改善など高い次元の領域に入っており、より質の高い基本動作・応用動作あるいは活動・参加に対するリハビリテーションが求められている。

自立支援介護では、介護サービス提供場面での自立を促す取り組みが強化される可能性が高い。

そうなれば、看護職・介護職に対する適切な助言がセラピストには求められ、高いADL能力の洞察力とコミュニケーション能力が必要となる。

護報酬・診療報酬改定は働くセラピストにとってはリハビリテーション技術の改定である。

今一度、ご自身のリハビリテーション技術の棚卸をしてはいかがだろうか?

 

 

PT・OT・STが陥りやすい間違い イノベーションのジレンマ

イノベーションのジレンマ
業界上位の企業が顧客の意見に耳を傾け、高品質の製品・サービス提供で破壊的イノベーションに市場を奪われる現象

ハーバードビジネススクールのクレイトン・クリステンセン氏が提唱した概念である。

破壊的イノベーションとは
性能面は劣り、低価格、利用が容易であるという特徴を持つ。

優良企業は、顧客の要求する性能を愚直に追い続けていくことにより、製品やサービスの機能は向上していく。

次第に、顧客が理解しずらい、扱いずらい製品やサービスになっていく。

例えば、高品質で多品種をそろえたデパートが衰退し、ディスカウントストアーが発展したような事例である。

このように顧客が理解しやすく、扱いやすい破壊的イノベーションが顧客から支持される現象を、イノベーションのジレンマと言う。

実は、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の業界にもイノベーションのジレンマは存在する。

臨床現場や教育現場において、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が難しい理論を追求すればするほど、臨床では応用しにくい技術になっていく。

特に、優秀なセラピストほどこの傾向は強く、難解な治療手技を展開することで他者が模倣することが出来ない技術が完成し、統一した医療技術の提供が困難となりチーム医療が破綻することがある。

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優秀でまじめなセラピストは高品質・高煩雑な評価や治療を作り上げていく。

一見、このことは良いことに思えるが実は組織の中においては、「イノベーションのジレンマ」という大問題に発展していく。

難解な治療技術は、周りのセラピストにとって使いにくいものになり、結果的には使われない技術となる。

周囲から評価されるのは、誰もが扱いやすい破壊的のベーションである。

セラピストは自分が行っていることが、周りに理解され、扱いやすいものなのか?を強く意識する必要がある。

この視点がなければ、地域包括ケアシステムやチーム医療の中で働くことは難しいだろう。

 

 

 

 

PT・OT・STの転職事情
成長できる環境を求めるから失敗する

今の職場に不満がある人は、会社への求心力が低下し、会社の外にある会社や組織に対する遠心力が増加していく。

その遠心力は、徐々に「成長できる環境」を求める気持ちへと変化する。

「成長できる環境」は魅力的な言葉である。

あたかも、環境を変えるだけで成長できるような気持にさせられる。

しかし、本当に「成長できる環境」という素晴らしい環境は存在するのだろうか?

自分を取り巻く環境が「成長できる環境」か「成長できない環境」の意味付けは本人が行うものである。

心理学者のアドラーはこのように言っている。

「意味は状況によって決定されるのではない。われわれが、状況に与える意味によって自らを決定するのである」

つまり、「成長できる環境」が絶対的にあるのではなく、「成長できる環境」と意味付けするのは人間の気持ち次第であるということである。

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言い換えると

環境を変えれば成長できるのではなく

自分自身の環境に対する気持ちを変えれば成長できる

と言うことである。

組織の中で常に不平不満を言っている人は、「上司が悪い」「同僚が足を引っ張る」「仕事内容が合わない」と自身の環境への攻撃性が高い。

このような人は、決して自分自身の環境に対する気持ちを変えることはしない。

「成長できる環境」を求める気持ちが強い人は、環境に対する依存心が強く、自分自身を変えることへの視点が乏しいと言えるだろう。

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の雇用の流動性は高まっており、以前より転職率は高まっている。

だから、こそ今一度、転職する理由を考えてほしい。

もし、転職する理由が「成長する環境」を求めているのであれば、次の職場でも自身の環境に不満を唱える可能性は高い。

PT・OT・STは75歳まで今の働き方が可能か?

高齢化の進展が半端ない。

先進国で2000年以降に生まれた子供たちの半数以上が、105歳以上まで生きる

2060年の平均寿命が女性で90歳後半、男性で80歳後半である

と予想されている。

特に、日本は救急医療とリハビリテーションが発達し、さらに、今後は健康増進分野の充実も図られていく。

そのため、長寿化は益々進むだろう。

しかし、厳しいことに年金の財源である社会保障費がひっ迫している。

そのため、生活費を維持するために多くの国民が高齢者になっても、仕事を続けなければならない状況となる。

2060年には70歳~80歳ぐらいまで働くことが常識になるだろう。

PT・OT・STの仕事は、肉体労働でもあり、感情労働でもある。

医療機関に勤めるセラピストは一日18単位の取得

訪問リハビリに勤めるセラピストは一日6件の訪問

を標準化されているだろう。

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しかし、冷静になって考えてほしい。

70歳以上でもその働き方できるだろうか?

体力的にも、感情的にもそのような働き方がいつまでできるのか?

現在のPT・OT・STのキャリアデザインは、20代から40代を対象にしているが、今後は高齢者PT・OT・STのキャリアデザインが大きな課題となる。

70歳以上になってもどのようにして働いていくのか?

別の視点で言い換えると、肉体労働や感情労働をしなくても仕事を継続していくスキルを若い頃から培っているか?と言える。

体を動かすこと・感情を抑制するスキルだけを養っていても、高齢者になった時にそのスキルは陳腐化していく。

よって、高齢者になっても社会や組織に貢献できるスキルを若いうちから考えなければならい。

 

 

 

なりたい姿が見えれば自ずとキャリア開発は始まる

なりたい姿が見えれば、自ずとキャリア開発は始まる。

これは、キャリアデザインにおいて非常に重要な原理原則となります。

皆さんは、「ご自身のなりたい姿」は見えていますか?

「なりたい姿」が明確になることによる効果は絶大です。

なぜならば、「なりたい姿」が見えれば、現在の自分の立ち位置が明確になるからです。

つまり、現在の自分の立ち位置が見えない理由は、「なりたい姿」が明確でないことが挙げられます。

なりたい姿から現在の自分を引きます。

そうすれば、必然的に自身に足りない知識・経験が明確になります。

つまり、スキル・知識のギャップが明確になります。

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スキル・知識のギャップが明確になれば、そのギャップを埋めるための行動を行いやすくなります。

キャリア開発を行うための第一歩は、「なりたい自分」の明確化と言えるでしょう。

「なりたい自分」を明確にするためには、仕事や人生に対する価値観や自身の興味や関心を注意を向ける必要があります。

自身の価値観に関しては下記の記事を参考にしてください。

スーパー理論「自己概念」

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の人は、非常にまじめで様々な自己啓発や自己研鑽を行っています。

ただ、その自己啓発や自己研鑽が、「なりたい自分」になるためのものなのか?を冷静に判断する必要があります。

自己啓発・自己研鑽は手段ではなく、目的ではありません。

「なりたい自分」が見えていますか?

今一度、考えてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

 

在宅ADL低下予防・疾病予防・廃用症候群予防コンサルタントとしてのPT・OT・ST

社会保障費圧縮の政策は、今後も継続される。

特に、今後は要支援者・要介護1・2の人が急増していくことから、軽度者向けのリハビリテーションサービス費用の抑制は、国にとっては大きな課題である。

費用を抑制するための方法として、最も単純なものは利用頻度を抑制することである。

例えば、週3回の訪問リハビリを利用している人は週2回、週2回の訪問リハビリを利用している人は週1回の利用に変更すれば、リハビリテーションの費用は抑えることが出来る。

当然、利用頻度が減るため、筋力トレーニング、関節可動域、ADL練習の効果は乏しくなり、利用者のADLやQOLの低下が起こるだろう。

このような状況を打開するためには、患者教育、家族教育、自主トレーニングの標準化が必要である。

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の直接的なリハビリテーションサービスだけでなく、患者や家族自らが、セルフメディケーションを行い、ADL低下の予防、疾病の予防、廃用症候群の予防を実践することがこれからの時代に必要である。

そのためには、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は在宅ADL低下予防・疾病予防・廃用症候群予防コンサルタントであるべきである。

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コンサルタントとは
ある事柄について助言・指導を行う専門家
である。

転倒を予防したいが日々どんな運動をすればよいか?
だんだん、手が震えて調理がしにくい。何か対策はないだろうか?
運動時にめまいがすることがあるが、このような場合どうすればよいか?
脳梗塞の再発を予防したいが、どのような生活習慣に気を付ければよいか?
足の筋力が落ちている。どんなことに注意して日常生活を送ればよいか?
呼吸困難になった時はどうすればよいですか?
寝たきりで腰が痛いと言っている。どんなケアをしてあげればよいか?

などの相談があった時に、どれほどのPT・OT・STが利用者や家族に専門家として助言・指導が出来ているだろうか?

疾患のこと
筋トレのこと
薬剤のこと
福祉用具のこと
など幅広い知識がなければコンサルタントとしての専門性は低い。

今後、リハビリテーション領域においても、セルフメディケーションという自助の概念が進んでいく。

しかし、その自助が円滑に遂行されるか、否かは理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの専門職の支援に掛かっていると言える。

 

 

 

理学療法・作業療法・言語聴覚療法を融和させる視点と技術が必要になる時代

理学療法士は理学療法を行う。
作業療法士は作業療法を行う。
言語聴覚士は言語聴覚療法を行う。

こんな当たり前が、当たり前ではなくなる時代に突入している。

地域包括ケアシステムが推進される現代では、医療・介護サービスの効率性・高生産性が強く求められている。

早期の在宅復帰
少ないリハビリテーション資源による在宅生活の維持・向上
疾患別リハビリテーションの期間厳守
多職種連携が評価される加算の導入

などの事象は、医療・介護サービスの効率性・高生産性が求められている代表的なものである。

患者や利用者が早期に在宅復帰をする、限られた期間で心身機能を回復する、限られた介入で在宅生活を維持するためには、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は自らの専門分野のみの提供のみならず、他分野への介入や結果を意識することが大切である。

例えば、週2回の理学療法士による訪問リハビリテーションが行われているとする。最初は、歩行能力が低下していたので、歩行に関してアプローチをしていたが、数か月たつと、家族より「摂食嚥下」に関する相談を受けたとしよう。

このような場合、「それは専門分野ではないのでわかりません」「言語聴覚士の訪問リハビリをケアマネに相談してみましょうか」と言っている理学療法士は多いのではないだろうか。

果たして、この対応に家族は納得するだろうか?

なぜ、この理学療法士は摂食嚥下のことに関してアドバイスをしてくれない?
利用限度額があるため、訪問リハビリは追加できないのに!!
と家族は憤りを感じているかもしれない。

理学療法士であっても、摂食嚥下の基本的な評価や介入のスキルは身に付けることは可能であるし、また、嚥下を改善させるための姿勢調整や頸部のアライメントはむしろ理学療法の範疇である。

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また、昨今は認知症や精神疾患を有する利用者へのリハビリテーションも急増している。

このような利用者には理学療法によるアプローチだけでは、改善が得られないことも多い。

作業療法や認知症ケアなどにより、認知症や精神疾患などの症状が落ち着くことでADLが改善することも多い。

つまり、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は他分野との融合を視野に入れた視点と技術を持ち合わせなければ、これからの地域包括ケアシステムの時代には生き残れない人材になる可能性が高い。

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は名称独占であり、業務独占ではない。

ゆえに、他分野との融合は法的にも全く問題はない。

したがって、他分野との融合は、個々のセラピストの意思次第である。