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PT大沼俊博の臨床家ノート 内腹斜筋と外腹斜筋の謎 (その4)

ー立位では骨盤内の内腹斜筋横線維のエリアが背臥位よりも硬くなる?ー

前回は、立位において、内腹斜筋の横線維が仙腸関節に生じる剪断力を防ぐ作用と、腹腔内臓器が重力の影響を受けて下がろうとするはたらきの制御に関与している可能性をお伝えさせて頂きました。

これは筋電図学的検討によるものです。

この結果をもとに、臨床では骨盤内の内腹斜筋横線維のエリアへの触診にて、筋活動を確認してきました。

また自分の臨床において、腹部を評価していくなかで以下のことを感じていました。

背臥位では骨盤内腹部は平坦であり、立位になると骨盤内腹部は少しふっくらすると共に触診ではわずかに硬く感じる。

硬く感じる?硬く感じませんか??

立位で内腹斜筋の横線維が活動しているのだから...。

触診したら収縮して硬く感じていると思うんだけど...。

しかしこれはあくまでも主観的な捉え方です。

基本的に立位での内腹斜筋横線維への触診では、筋収縮に伴い触っている部位を硬く感じていると考えていました。

ほんとうに硬く感じていると考えて良いのか、また硬さに変化があるならば、筋活動を反映するものだけで考えて良いのか?

そこを明確にして客観的なデータから臨床場面でものを言ってくためにはどうすれば良いか。

わたしたちは組織硬度計を用いて背臥位と立位において、内腹斜筋の横線維の活動を反映する部位(上前腸骨棘の下方2cmの水平線上内側)にて硬さに変化があるかの検討をおこないました。

結果は??

予想をしていた通り各被験者において、内腹斜筋の横線維のエリアの硬度が背臥位よりも増加を認めました。

考察をおこなうにあたり、組織硬度計について勉強を深めていくうえでこの結果の理由についてはいくつかの要因が考えられました。

次回は本結果に関する解釈についてお話をさせて頂きたいと思います。

ありがとうございました。

執筆者
大沼 俊博 PT, M.S. (Health Sciences)
oonuma
六地蔵総合病院 リハビリテーションセンター 副センター長
関西医療大学 保健医療学部 理学療法学科 助教
関西理学療法学会 理事
関西理学療法学会 神経疾患理学療法 認定講師
関西理学療法学会 基礎理学療法 認定講師
株式会社WorkShift セミナー事業部