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PT大沼俊博の臨床家ノート 姿勢・動作分析から行う感覚検査のひと工夫

我々が臨床にて感覚検査を実施するまでの流れとして、姿勢・動作分析を行い、そのうえで抽出した感覚障害の仮説に対して検査を実施するプロセスがあります。

今回も脳血管障害片麻痺患者さんの特徴的な姿勢・動作観察から考えられる感覚障害に対する検査の抽出例をお示しさせて頂きます。

脳血管障害片麻痺患者さんの端座位において、非麻痺側の殿部に多く支持をすることで、非麻痺側に身体が傾斜している場合、麻痺側殿部の表在感覚障害が一要因として疑われます。

この際の立ち上がりでは座位姿勢を考慮しますと、非麻痺側下肢支持優位での立ち上がりにつながることが考えられます。

このとき、『座面に麻痺側の殿部が触れていることがわかりにくい?殿部で荷重していることがわからない?』と仮説を立てることがてきます。

セラピストは必要と感じるならば殿部の表在感覚検査を実施しても良いと考えられます。

患者さんに個室にてズボン、下着をおろして頂き、殿部の素肌に対して触覚検査を実施することができればよいですが、なかなかうまくお願いできない場合があるかと思います。

この際にはスクリーニングとして、背臥位にて両膝を立てた肢位をとり、ズボンや下着の上から患者さんの殿部に対し、セラピストの母指にて坐骨に触れる直前まで母指を押し込み、圧覚検査を実施することができます。

このスクリーニングによる検査において、再評価時にも同様の条件となるように留意し、再現性のある検査の実践ができればよいでしょう。

姿勢・動作分析に基づく感覚検査では、姿勢保持や目的とする動作を困難にしている意味を理解し、運動療法につなげるために検査を実施していきます。

柔軟な発想をもって日々の臨床を進めていければと考えています。

執筆者
大沼 俊博 PT, M.S. (Health Sciences)
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六地蔵総合病院 リハビリテーションセンター 副センター長
関西医療大学 保健医療学部 理学療法学科 助教
関西理学療法学会 理事
関西理学療法学会 神経疾患理学療法 認定講師
関西理学療法学会 基礎理学療法 認定講師
株式会社WorkShift セミナー事業部